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糖尿病の合併症

糖尿病の合併症

 高血糖の状態とは、いわば全身が砂糖漬けになっていると言うことです。糖尿病を治療せずに放置すると別の症状や病気が起こります。これを糖尿病合併症(合併症)といいます。その種類や程度はさまざまです(図3-1)。

3-1)糖尿病と合併症20.png

















1)急性合併症

 急激で高度のインスリン作用不足は血糖値の著しい上昇や代謝異常をきたし、意識障害昏睡に陥ることがあります。


 糖尿病患者さんは細菌やウイルスに対する抵抗力が低下しているため、感染症に罹りやすく、また重症化しやすくなります(図3-2)。

3-2)急性合併症20.png


















2)慢性合併症

 慢性的に続く高血糖や代謝異常は網膜や腎の細い血管(細小血管)に障害を与えます(細小血管症)。また、全身の動脈の硬化性変化(動脈硬化)を進展させます(大血管症)。さらに、神経障害や白内障などを引き起こし糖尿病患者の生活の質(QOL)を著しく低下させます(図3-3)。

3-3)慢性合併症20.png





















①細小血管症

 細い血管の合併症(細小血管症)は糖尿病に特徴的で、代表的なものが神経、眼の網膜、腎臓に生じる合併症です。

 血糖値が高い状態が続くと、体のすみずみにはりめぐらされている末梢神経が働かなくなり、手足の感覚が失われます(糖尿病神経障害)。また、自律神経が正常に働かなくなって、汗を異常にかいたり、尿意を感じなくなったり、ED(勃起障害)になったりします。


 眼の網膜の血管を侵すと網膜症(糖尿病網膜症)になり視力障害をきたします。ひどい時は失明します。失明の原因としては、糖尿病網膜症は緑内障に次ぎ第2位です。

 腎臓を侵すと腎障害(糖尿病腎症)になり、最後は血液透析が必要になります。1998年以降は透析に到った原因疾患の第1位は糖尿病です。これらの細い血管の障害は糖尿病になって血糖値が高い状態が続くと起こってきます。 

 通常、糖尿病の3大合併症とは、これらの細い血管の障害からくる糖尿病神経障害・網膜症・腎症のことを言います(図3-4)。

3-4)細小血管症20.png


















②大血管症

 糖尿病は脳梗塞や心筋梗塞の原因となる動脈硬化の原因のひとつです。糖尿病患者さんは健康な人と比べて3~5倍脳梗塞や心筋梗塞になりやすいとされています。糖尿病の前段階である予備群、すなわち若いうちから発症します。また、女性でも男性と同じ位おこりやすいとされています(図3-5、図3-6)。

3-5)大血管症20.png





3-6)久山町研究20.png






























糖尿病合併症の覚え方

①  細小血管症の覚え方

 しめじ:し(神経:神経障害)、(眼、網膜症)、(腎臓:腎症)と覚えましょう

 

3-7)覚え方、細小血管症20.png











②大血管症の覚え方
 えのき
:え(壊死)、(脳梗塞)、(狭心症・心筋梗塞)と覚えましょう

 

3-8)覚え方、大血管症20.png

 

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