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平成26年7月(夏)号

怖い高齢者の肺炎  看護師より
はじめに

老人の肺炎10.jpg

 わが国の死亡原因の第1位は悪性新生物(がん)、第2位は心疾患です。第3位肺炎です。平成23年にそれまで第3位であった脳血管障害を抜き、肺炎が第4位から第3位になりました。
 これは高齢化社会
が到来
したことで肺炎により亡くなる方が急増したことが要因だと考えられます。すなわち、高齢者の肺炎は致命的になってしまうことを意味します。

高齢者肺炎の特徴

 まず、熱、咳、痰といった肺炎特有の症状に乏しいことです。なんとなく元気がない・食欲不振・傾眠など、一見すると肺炎とは関係なさそうな症状から始まることが多々あります。その結果、診断・治療が遅れ致命傷となってしまいます。
 次に、再発を繰り返すという点です。気が付かないうちに誤嚥を繰り返し、度々肺炎を起こしてしまいます。
さらに、再発を繰り返すことにより耐性菌が発生し抗菌薬が効かなくなってきます。最後には体力・抵抗力の低下もあり命に係わる状態になってしまいます 

 誤嚥は嚥下機能が低下し唾液や食物、胃液などが気管に入ってしまうことを言います。その食物や唾液に含まれた細菌が気管から肺に入りこむことで起こるのが誤嚥性肺炎がです。

 目が覚めているときに気管にものが入れば、通常はむせて気がつき咳と共に外に出すことができます。しかし、眠っている間は唾液やのどまで逆流してきた胃液を少しずつ誤嚥してしまうことがあります。

 また、目が覚めていても知らず知らずのうちに少量の唾液や胃液を肺に吸引してしまうことがあります。それを不顕性誤嚥といいます。ご高齢の方脳梗塞・パーキンソン症候群・認知症などをお持ちの方は不顕性誤飲をおこしやすく注意が必要です。

 

 嚥下障害とは何らかの原因により飲食物の咀嚼や飲み込みが困難になった状態をいいます。通常、私達は咀嚼した食物は口・舌・咽喉・食道・気管の複雑で協調した運動により嚥下します。嚥下の瞬間だけ食道は開き食物が送り込まれます。これらに何らかの障害が生じた場合、嚥下障害となる訳です。

下記症状を感じたら嚥下障害の可能性があります。

老人の咳200.jpg

  □ 飲み込むのに時間がかかる
  
□ よだれがでる
  □ 口が渇く物がこぼれる
  □ なかなか飲み込まずに口の中に食事をためる
  □ 飲み込みづらい
  □ 胃液が逆流する
  □ 飲み込んだ後に咳が出る
    
 痰が増え、微熱が出る   

あなたは、いくつありましたか?

 これらのうち、一つでも確実にある方は嚥下障害の可能性が高いといえます。また、時々ある方はその疑いがあります。心配な方は医師に相談してみてください。

予防法
  • 脳血管障害などの予防が可能であれば、生活習慣病に注意しながら、定期的に医療機関を受診し、異常の早期発見に努めましょう。

  • 感染のリスクを減らしましょう。

  • 口腔の清潔を保ちましょう。

  • 口腔は肺や胃腸の入り口です。適度な湿度と温度が保たれている口腔は細菌にとって居心地よく、細菌が繁殖しやすいです。そのため歯磨きやうがいをしっかり行うことが大切です。

  • 胃液の逆流を防ぐ。

  • ゲップや胸焼けなどがある場合は、胃液の逆流が起こりえます。食後はなるべく身体を起こしておきましょう。

  • 肺炎球菌ワクチンを受ける。

肺炎球菌ワクチンについて

  • 高齢者の肺炎の3割は肺炎球菌による感染であることから、ワクチンの接種も予防に有効です。

  • ワクチン接種は、肺炎球菌肺炎の重症化を防ぎ、死亡の危険度を下げる効果が確認されています。

  • 特にインフルエンザの季節には、インフルエンザワクチンとの接種併用を推奨致します。

  • 平成26年10月より札幌市に居住し、その年に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳、101歳以上になる方は市からの助成を受けることが出来るようになりました。詳しくはお問い合わせください。



誤嚥性肺炎   管理栄養士より

 唾液や食物が誤って気道に入り込んでしまった場合、本人の意思とは関係なく激しい咳によって異物が気道の外に押し出されます(咳反射)。その反射により私たちは肺炎にならずに済んでいる訳です。個人差はありますが、加齢により嚥下機能は衰えてきます。そして、「咳反射」も弱くなっています。その結果、異物が肺の中に入り込んでしまいやすくなり誤嚥性肺炎を引き起こしてしまいます。


このような症状は注意が必要です。
予兆を見逃さないようにしましょう。

  • 飲み込むのに時間がかかる

  • なかなか飲み込まずに口に中に食事をためる。

  • 飲み込んだ後に咳が出る。(痰が増え、微熱がでるなど)


肺炎を防ぐための対策

  • 口の中を清潔にし、氷やブラッシングなどで刺激する

  • 食事の際は上半身を起こし、少量ずつスプーンで食べさせる など

  • 飲み込みやすい食べ物形態は、プリン、ゼリーなどのようなつるんとしたものや、あんかけなどのとろみのついたものです。お粥はひっかかるようならミキサーにかけるとよいようです。

  • 注意したいものとしては、水、大きな塊のもの、挽肉やかまぼこなどのばらつきやすいもの、繊維の多い野菜などです。ごま、ナッツ、海苔やわかめなど口腔に付着しやすいものは避けましょう。

  • 酸っぱいもの、硬いもの、辛いものも控えるほうがよいようです。



皆様の疑問にお答えします   事務より
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保険の「任意継続」について(*1)

 職場の健康保険には、一定期間勤めていた会社を退職した場合、退職日の翌日から2年間、任意で健康保険を継続できる制度があります。(国保組合を除く)


Q:今度、会社を退職するのですが、任意継続は保険料が倍になると聞いています。国保に加入するのとどちらが良いでしょうか?

 

A

  • 任意継続の保険料は退職時の倍額程度になりますが、上限の一定額を超えることはありません。
  • 国保の保険料の上限は任意継続の保険料より高いため、任意継続の保険料を上回る場合があります。(国保の保険料は前年の所得を基に計算します)(*2)
  • 退職後の収入が無い場合などは、退職した最初の年は任意継続の方が安く、翌年4月からは国保の方が安いこともあります。
  • 国民健康保険料を軽減する制度(*3)に該当する場合は、任意継続の保険料を下回る場合が多いことがあります。


 以上のように、様々なケース考えられますので、どちらの保険が有利か、よく調べて決めると良いでしょう。

 
*1)任意継続は、健康保険の種類によって保険料等が異なりますので、詳しくは加入している健康保険の事務所にお問い合わせください。

なお、退職から20日以内手続きをしないと任意継続ができなくなる健康保険が多いようですので、ご注意ください。

*2)国保の保険料についてお住まいの区役所保険年金課保険係へお問い合わせいただく時には、前年の収入確認ができるもの(源泉徴収票、確定申告書の控え、住民税の納税通知書など)、雇用保険受給資格者証をお手元にご用意ください。

*3)平成22年度から、解雇、倒産、契約更新拒否などにより離職した方を対象に、国民健康保険料を軽減する制度が始まりました。



「ひまわり」の花言葉 「あなただけを見つめる」

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